生物学者から見たウィルスとは
生命とは何か、生物とは何か?
「生物と無生物のあいだ」の著者が、ウィルスというものについてさらにコロナウィルスに示唆的なアドバイスをしてくれるだろうと期待して記事を読み始めました。
自己増殖を繰り返すものを生物と規定すれば、ウィルスは生物となる。しかし、条件が整わなければウィルスは自己増殖することができない、その点からすれば生物でない。よってウィルスは生物と無生物の間に存在するもの、ということをこの生物学者の著書「生物と無生物のあいだ」を読んで理解していた。
さて、その生物学者が言うウィルスは利他的な存在である、とはいったいどういうことか。で、いつものパターンのように、記事を読む前に予想する。
つたない素人の予想は次のようなものである。ウィルスの行動は全体から見れば意味があり有用な現象であると言うこと。歴史上、人類を苦しめたペスト菌、天然痘、インフルエンザは、数億人、数十億人を死に追いやったが、先の論理で言えばこれらの現象も全体から見たら意味があったと言うことになるのだろうか。うーむ、悩ましいところである。当然被害者たる人類の側から見たらちょっと納得しづらい論理と言うことになるかもしれない。