「喜びなさい」– 今週の[悩みのるつぼ]回答予想 –
大学生と高校生2人の息子を育てる40代シングルマザーの悩み相談。回答者は姜さん。長男とはコミュニケーションが取れるが、野球一筋の次男とコミュニケーションが取れず悩みとなっています。どのように向き合えばよろしいでしょうかとのご相談です。
必要最小限の言葉しか口にしない、お弁当のおかずを時々残しゴミ箱に捨てる、首についたゴミをとり払ったら「触るな」と強い口調で言われた。
など心配されているがこの年齢なら当然の反応で極めて正常、普通です。ご自分が高校生の頃の女子の気持ちとは違います。戸惑う気持ちもわかりますが心配せず健やかに成長していること第二次成長期をまさに過ごしていることを喜ぶべきです。スポーツに全力を注ぎ努力している姿は素晴らしい、そのぶん周囲のことに気が回らず大人のように思いやり深く向き合えなくてもいいのです。そのことを悪く捉えるのではなくそのぶんも野球に力を入れているのだと評価すべきです。お弁当のおかずも毎回のことではないのですから何かの事情で食べきれないこともあると思ってください。無言で急に体に触れられることは肉親であっても受け入れられないことはあるものです。まして心の揺れ動くお年頃の男子なら素直に「ありがとう」などと言えず、相談のように対応をする事は往々にしてあります。逆に「お母さんとてもありがとう」なんてことになったら気持ちが悪いものですよ。
このように次男の日常生活は大変頼もしく心強いものです。これまで通りしっかり応援してあげてください。
問題はお母さんのほうにあるのではないでしょうか。ひとり親として仕事、ふたりの男の子の世話、次男の部活のサポートにと忙しく動きまわるあなたもまた頑張り屋さんで立派です。でもどこかで少し力を抜いてください。お二人の息子さん達はあなたのその忙しい生活に大丈夫なのかなと心配をされています。子どもたちのことに関心が向き過ぎていることの危うさを次男はこころのなかで感じているのです。お母さんが慌ただしく多忙のなか自分たちの面倒を見てくれていることに次男は感謝の気持ちを抱きつつ、でも少しお母さん自身の時間をつくり身体を休めて欲しい気持ちがあるのです。優しいこころもちの次男ですが、態度が裏返しに出てしまうのも青春の只中ではありがちだと余裕をもち受け取ってください。
どのようなかたちで子育てを終えても息子達が成長し自立すればあなたのもとを離れます。あなたはあなたの人生を生きなければなりません。子供たちに自分の人生を預けるのではなく自分自身の人生として生きるのです。そのことを少し意識しながらいまの頑張りを続けていってください。