衝撃!② 正義の味方とは
歳を重ねて六十六年、子供のころ観たテレビのヒーロー(正義の味方)は「鉄人28号」「エイトマン」「狼少年ケン」「鉄腕アトム」など。いまは「人権弁護士」を加えなければならない。
今朝は5時に起床。4時半過ぎ新聞受けを「カタッ」と鳴らす配達音を布団の中で聞く。このタイミングなら誰かれと文句の筋合いのない早起き時刻だ。昨日から読んでいる続き、第二章の最初は「下館タイ人女性殺人事件」である。昨日、サワリの数ページでグッと引き込まれていたが昨日のぶん(薬害エイズ安部英医師事件)を読み終えていたので我慢、お楽しみを今日に持ち越していた。
著者も言う通り悲惨で暗い事件。殺人を犯した3人のタイ人女性に、事件を起こす事情があり、殺されたタイ人女性も殺されるべき悪行を重ねていた。殺されたタイ人女性も自身、かっては加害者3人のタイ人女性と同じ境遇だった。人身売買で日本に連れてこられ売春を強要されていた地獄から這い上がり、同胞の女性を過去の自分の境遇においたのだ。「被害者が加害者になり、加害者が被害者になる」言葉通りの事件である。
言葉巧みにそそのかされタイから日本に連れて来られる。売春を強要されブローカーに金を吸い取られた女性が、境遇から抜け出し逆に自ら同胞女性を虐げて性奴隷・売春を強要、情け容赦なく金を巻き上げる。みずから受けた虐待をエスカレートさせてより一層苦しめたから最後はその三人の同胞に命を奪われる。彼女も二重の意味で被害者なのである。