らしからぬ「ブラックユーモア」
弥生、三月、あたたかい
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しりあがり寿さん、好きな4コマ漫画家です。
いつだったか新潟古町の書店で見かけた本に、彼が4コマ漫画に苦悩しもがいている姿を見ました。4コマ漫画の真髄を探求し、その頂きを目指していたのでしょう。作品からまさに血を流すごとく葛藤しのたうちまわる気迫に、圧倒された記憶が蘇ります。
いつもは、ほのぼのと社会のありようを笑いにオブラートしてくれます。毎日気持ちよく笑っています。
ときたまこの作品のように恐ろしいまでのホラーを載せます。この恐怖を「サラッ」と描けるのも、あの当時4コマ漫画に真正面から対峙した経験が血となり肉となりビクともしない今の作風を築いていると思いました。
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弥生、三月、霞の朝に